映画『遠いところ』感想 ~沖縄の現状~

2023年6月9日に沖縄で先行上映されている映画『遠いところ』を見てきました。
この作品は沖縄で暮らす若者が貧困に陥っていく様子を描いています。
ここではその感想を書いていきたいと思います。

概要

沖縄県のコザで暮らしている主人公アオイ、その夫マサヤ、2歳の息子健吾。

アオイは生計を立てるためキャバ嬢として働いていたが、未成年であったため警察に捕まってしまい、お店で働けなくなってしまった。マサヤも仕事に行かなくなってしまい、金を無心、暴力を振るうようになっていった。
その後もマサヤは暴力事件を起こし、アオイが示談金を用意しなければいけなくなってしまう。

アオイは昼間の仕事を探すも時給が低いため断念。
周りの人たちには頼ることができず、アオイはどんどん追い込まれていく。

アオイの行きたかった「遠いところ」とは?

撮影風景

沖縄市を中心とした沖縄本島中部地区一帯が舞台となっています。
裏通りを歩いて大通りへ出てくる場面では、地元の人は「あ~、ここか~!」となるかと。

そのほか、那覇市や宜野湾市、北谷町が映される場面も。

また、出演者は沖縄県外出身者ばかりだけど、方言を使ってのやりとり。
流暢(りゅうちょう)でリアリティがあります。

感想

沖縄で生活する若年層が抱えている問題が詰まった作品だと思いました。

こんな状況がない社会が望ましいけど、これは現実。
せめて、自分の子どもがこの状況にならない様に考えていきたいです。

アオイは、悪化する状況の中で貧困に陥っていき、精神的にも追い詰められていきますが、何が問題だったのか?
・夫が働かない、暴力をふるうから?
・親、親戚が頼れないから?
・行政とかの支援に頼らないから?

直感的にお金があれば作中でおきる問題は解決できると思います。
生活費、養育費、示談金とか。

でもそれは一時的であって、根本的な解決にはならないのではないか?
お金があったら、夫はまじめになる?親は頼れるようになる?

これが問題です!って特定はできない。
でもこういう状況を描いた映画があるということを知っておいた方がいいですね。

ちなみにこの映画、【PG-12】「小学生以下のお子様が視聴する際、保護者の助言・指導が必要。干渉する際には保護者同伴をお勧めいたします。」の指定がありますので、ご注意ください。

具体的には、暴力的なシーンとか、アダルトなシーンがあるので、うちの小学生になる子どもは連れていけないかなと。
何か形を変えて、子どもには伝えておきたいです。

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